中川吉右衛門の農法

園主挨拶

 

はじめまして。
十四代 中川吉右衛門です。

 

私は6年前まで、農業にも、地元の発展や活性化にも自国にも全く興味がなく、いうなれば個人主義傾向が強い人間でした。

旧家の農家に生まれたものの、幼少のころに父を亡くし、農業を継続出来なくなった為、農業にたいする思いもやる気もなく、家を出てからはずっと東京で仕事をしていました。
この田舎町が大嫌いで、古い体質の風習や慣例に辟易していたのです。

東京で、自立した自分の人生を送るんだと心に決め、いろんな事業を起こし、それなりに自分なりの楽しい生活をおくれてはいたのですが、どうにも今一つ物足りない物を感じていました。

「このままでいいのか!?」

と言う気持ちが常に頭の片隅にあったように思います。

そんなとき、偶然あるTV番組で「奇跡のりんご」をつくる青森の百姓のドキュメント番組をみたのです。
感動するとかそういった感情ではなく、自然に涙がながれ落ちました。
小生が「自然栽培」を知った瞬間でした。

この農業であれば、自分も人生をかけてやってみたい!そう強く思いました。
そして、この農業であれば、いまの農業が抱える問題や、地域の問題、ひいては国が抱える問題を良い方向に変えていくことが出来るのではないか!?と大きな夢を持つ至ったのです。
それから6年。自然栽培の農業者として就農すべく、一筋に行動してきました。

3年前には、大規模水稲自然栽培の第一人者である秋田県大潟村の石山氏の元に師事し、1年間の研修を経て、一昨年地元山形県高畠に戻り、自然栽培の農業者として、新たな1歩を踏み出しました。
師匠との係わりの中で、小生がこの道に入るきっかけになった青森の奇跡のリンゴ農家、木村秋芳氏にもお会いすることができ、感動しました。

小生は、農業とは単に農産物を生産するだけでなく、この農法を通じ、地域活性、伝統と文化の伝播、農と食を通じた教育、そして食と健康、環境保全と多岐にわたる分野で力を発揮していきたいと思っています。

そして、この栽培の素晴らしさを伝え、一人でも多くの自然栽培者がふえて、その地域、そして日本に活力を与える農業者やその農産物に共感して頂ける消費者が増えていくことをお手伝いしたいと思います。
駆け出しの農業者ではありますが、想いは人一倍と自負しております!

どうぞ、宜しくお願いします。